GLP-1受容体作動薬は、2型糖尿病の治療薬です。「やせる薬」としてニュースやSNSで目にした方も多いと思いますが、当院では糖尿病の治療薬として、保険診療の範囲で処方しています。

このページでは、薬の特徴と、当院の処方の考え方を説明します。

GLP-1受容体作動薬とは、どんな薬ですか

食事をとると小腸から分泌されるホルモン「GLP-1」と同じ働きをする薬です。主な働きは3つあります。

  1. 血糖が高いときに、インスリンの分泌を促す
  2. 血糖を上げるホルモン(グルカゴン)の分泌を抑える
  3. 食欲を抑え、胃の動きをゆるやかにする

血糖が高いときに働く仕組みのため、この薬単独では低血糖を起こしにくいのが特徴です。週1回の注射・毎日の注射・毎日の飲み薬があり、生活に合わせて選べます。GIPとGLP-1の2つのホルモンに働く週1回の注射薬(GIP/GLP-1受容体作動薬)という新しい種類もあります。

主な副作用は、吐き気・食欲低下・便秘や下痢といった胃腸の症状です。少ない量から始めて、体を慣らしながら調整します。

当院での使い方

当院では、2型糖尿病の治療薬として保険診療で処方しています。特に、肥満をともなう方や、心臓・血管の合併症リスクが高い方に有力な選択肢と考えています。

循環器専門医の院長が、血糖だけでなく心臓・血管の状態も確認したうえで、薬を選びます。注射を始めるときは、看護師が手順の練習に付き添います。

どの薬が合うかは、年齢・体格・腎機能・ほかの薬との組み合わせによって変わります。対象になるかどうかは、診察でご相談ください。

ダイエット目的の自費処方は行っていません

当院では、GLP-1受容体作動薬のダイエット・美容目的での自費処方は行っていません。

この薬は、血糖・体重・副作用を確認しながら使う薬です。当院は、診断に基づいて適応を判断し、経過まで責任を持てる保険診療の範囲で使うことが、医療機関としての役割だと考えています。

体重が気になる方へ。肥満は、糖尿病・高血圧・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群と深く関わっており、「やせたい」の背景に治療すべき病気が隠れていることもあります。肥満にともなう生活習慣病の診療は、当院の中心分野です。健診結果をお持ちのうえ、ご相談ください。

よくある質問

Q.注射は自分でできますか。

ペン型の注入器で、ダイヤルを合わせてボタンを押す操作です。週1回タイプなら注射は月に4〜5回で済みます。看護師が練習に付き添いますので、初めての方も心配いりません。

Q.この薬だけで体重は減りますか。

食欲を抑える作用はありますが、効果には個人差があります。食事・運動の調整と組み合わせることが前提です。取り組み方は「糖尿病の食事と運動」のページで説明しています。

Q.費用はどのくらいかかりますか。

薬の種類と量によって変わります。保険診療(自己負担1〜3割)での目安は、診察のときに説明します。

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院長の泊咲江です。循環器専門医・総合内科専門医として、おひとりおひとりの生活ペースを大切に、血糖から心臓・血管まで診ています。気になることは、お気軽にご相談ください。→医師紹介ページはこちら