慢性腎臓病(CKD)の診療は、妙蓮寺内科へ

循環器を専門とする院長が、腎臓と心臓・血管をあわせて診ています 〜

健診で「eGFRの低下」「クレアチニン高値」「尿蛋白」を指摘された方へ。慢性腎臓病(CKD)は自覚症状がほとんどないまま進むため、採血と尿検査で確認します。早い段階から血圧や血糖を整えることで、腎機能の低下を緩やかにできます。

腎臓を守ることは、心臓と血管を守ることにつながります。

神奈川県は、CKDと心臓・血管の病気の重症化を防ぎ、将来の透析を減らすことを目的に、県全体でCKD対策を進めています(→神奈川県「CKD(慢性腎臓病)とは?」)。当院も、かかりつけ医としてこの取り組みに沿った診療を行っています。

こんな方はご相談ください

・健診でeGFRの低下、クレアチニン高値、尿蛋白を指摘された
・市町村や健康保険組合から、腎機能について受診のお知らせが届いた
・高血圧・糖尿病・脂質異常症があり、腎臓への影響を確認したい
・心臓や血管の病気で治療中に、腎機能の低下を指摘された
・ご家族に透析を受けている方がいる
・むくみ、尿の泡立ち、夜間の尿の回数が気になる

目次

1.当院のCKD診療検査心臓と血管の確認治療腎臓内科との連携

2.慢性腎臓病(CKD)とは

3.よくある質問

1.当院のCKD診療

採血と尿検査で、腎機能の現在地と変化の速さを確認します

腎機能は、採血(血清クレアチニンから計算するeGFR)と尿検査(尿蛋白・尿アルブミン)で評価します。尿の簡易検査は当日、eGFRと尿蛋白の定量は翌日、尿アルブミンは2〜4日後に結果が出ます。

eGFRは1回の値に加えて、年単位でどのくらいの速さで変化しているか(eGFRスロープ)が大切です。過去の健診結果を数年分ご持参ください。これまでの数値を並べて、低下の速さを確認します。

今回の健診のeGFRが同じ55でも、過去5年間の変化が速い人とゆるやかな人がいることを示したイメージ図

心臓と血管への影響を、院内で確認できます

腎臓と心臓・血管は互いに影響します(→2.CKDとは)。当院では、循環器専門医が心臓と血管の状態を院内の検査で確認します。

心臓・血管への影響を防ぐために:当院でできる検査

  • 心電図・心エコー(心臓への負担を確認)
  • 頸動脈エコー(首の血管で動脈硬化をチェック)
  • 血管年齢・動脈硬化の検査(ABI・CAVI)

腎臓の形や大きさを調べる腹部エコー・CTは、連携病院に依頼します。結果は当院で説明します。

血圧・血糖・脂質の治療で、腎臓を守ります

CKDの治療の土台は、高血圧症糖尿病脂質異常症の治療と、減塩・禁煙などの生活習慣の見直しです。当院では、これらをまとめて診療します。生活習慣の見直しは、できることから一緒に考えます。

内服薬では、RAS阻害薬(血圧の薬の一種)やSGLT2阻害薬を、病状に合わせて使用します。SGLT2阻害薬は、糖尿病の有無にかかわらず腎機能の低下を緩やかにすることが臨床試験で確認されており、CKDに保険適用があります。対象になるかは診察でご相談ください。

腎臓内科と連携して診療します

eGFRが45未満の方、尿蛋白が多い方、血尿を伴う方、短期間で腎機能が低下している方などは、日本腎臓学会の紹介基準に沿って、連携する病院の腎臓内科へ紹介します。紹介後も、血圧や心臓・血管の診療は当院で続け、病院と当院の両方で経過を診ていきます。

2.慢性腎臓病(CKD)とは

腎機能の低下(eGFR 60未満)、または尿蛋白などの腎臓の異常が、3か月以上続いている状態を慢性腎臓病(CKD)といいます。日本では成人の約5人に1人が該当すると推計されています。原因は高血圧・糖尿病・加齢・慢性腎炎などさまざまです。

初期には自覚症状がほとんどなく、健診の採血と尿検査で見つかります。進行すると、透析や腎移植が必要になることがあります。早い段階から治療を始めることで、進行を緩やかにできます。

腎臓と心臓・血管は、互いに影響します

腎臓は細い血管の集まりで、高血圧や動脈硬化の影響を受けます。反対に、腎機能が低下すると血圧が上がりやすくなり、心臓と血管への負担が増えます。eGFRが45〜59の比較的軽い段階から、心臓や血管の病気のリスクが高くなることが報告されています。CKDの診療では、腎臓と心臓・血管をあわせて診ることが大切です。

腎臓と心臓・血管が互いに影響することを示した図。高血圧・糖尿病・脂質異常症は両方に影響する
eGFRによる腎機能の区分 (タップで開く)
区分eGFR腎機能
G190以上正常または高値
G260〜89正常または軽度低下
G3a45〜59軽度〜中等度低下
G3b30〜44中等度〜高度低下
G415〜29高度低下
G515未満高度低下〜末期腎不全

※eGFRの単位はmL/分/1.73m²。実際の重症度は、eGFRと尿蛋白(尿アルブミン)を組み合わせて判定します。

3.よくある質問

症状がありません。受診は必要ですか?

CKDは症状が出にくい病気です。健診でeGFRの低下や尿蛋白を指摘された方は、当院で採血と尿検査を行い、再確認します。1回の検査では判断がつかないことも多く、数か月あけて再検査し、変化を見ていきます。

薬を始めたら、eGFRが少し下がりました。大丈夫ですか?

SGLT2阻害薬やRAS阻害薬では、開始後にeGFRが一時的に下がることがあります(イニシャルディップ)。腎臓の糸球体にかかる圧が下がることによる変化で、その後の腎機能の低下は緩やかになることが臨床試験で示されています。当院では、開始後2週間〜2か月を目安に採血で確認します。

食事で気をつけることはありますか?

基本は減塩(1日6g未満)です。腎機能が低下している方ほど、減塩による血圧への効果が期待できます(→「食塩感受性」と高血圧のはなし)。たんぱく質やカリウムの調整は、腎機能の段階によって必要かどうかが変わります。自己判断で制限を始める前に、ご相談ください。

市販の痛み止めは飲んでもよいですか?

痛み止め(NSAIDs)の一部は、腎機能に影響することがあります。常用している薬やサプリメントがある方は、受診時にお薬手帳をご持参ください。

文献 日本腎臓学会編『CKD診療ガイド2024』/日本腎臓学会『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』/日本腎臓学会「かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準」/Herrington WG, et al. N Engl J Med 2023;388:117-127/Matsushita K, et al. Lancet 2010;375:2073-2081

通い続けられる、近所のかかりつけとして

妙蓮寺駅から徒歩3分、港北区(菊名・仲手原・篠原東・藤塚・大倉山 など)、神奈川区(松見町・馬場・寺尾 など)の「通い続けられるかかりつけ」として、一生のおつきあいを前提に診療を組み立てます。

院長の泊咲江(とまり さきえ)です。循環器・総合内科の専門医として、腎臓だけでなく心臓や血管まで診ています。健診結果やささいな不安も、どうぞお気軽にご相談ください。→医師紹介ページはこちら